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『ナギダイアリー』ジャパンプレミアイベント


今年5月に開催された第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された
映画『ナギダイアリーの都内で行われたジャパンプレミアイベントをリポート。

舞台挨拶にキャストの松たか子、石橋静河、松山ケンイチと深田晃司監督が出席してクロストークが行われた。

本作は、第39回岸田國士戯曲賞を受賞した平田オリザの『東京ノート』に着想を得ている。岡山・奈義町をモデルにした架空の町・ナギを舞台に、彫刻家の寄子(松)のもとへ、東京と台湾で建築家として活躍する弟の元妻の友梨(石橋)が訪れて来たことからストーリーが展開していく――。そして、穏やかな日常の中、寄子の幼なじみで若くして妻を亡くした好浩(松山)や好浩の息子の春樹とその親友の圭太との出会いが、小さな揺らぎをもたらしていく……。 


寄子役を演じた松は、「カンヌでの公開を経て、やっと日本でお披露目できて興奮しています」と笑顔。カンヌでの上映を振り返り「作品を観ている人たちが松山(好浩役)さんの演技に反応して、クスクス笑っていました」と伝える。 

石橋もカンヌを振り返り、「どんなふうにジャッジされるのかドキドキしていたんですが、空気が温かかったです。皆さん前のめりになって観てくれました」と伝えた。 

深田監督は「『ここで笑うんだ!』と思うのが海外で上映するときの楽しみなんです」とにっこり。 


役場に勤める好浩役を演じた松山は、カンヌには不参加。「お土産を買ってきてくれたんです。フランスのベトナム料理屋さんで買ったというフォーの絵が描かれたTシャツでした(笑)」と明かす。松は「これは松山さんに買わなきゃ!って思ったんです」と話すと会場に笑いが起きた。のちに行われたフォトセッションでこのTシャツを披露。

脚本を読んだ感想を聞かれ、松は「これは友梨さんのお話だなって思いました。ナギで出会った人たち、友梨が見た風景が彼女の何かを形作っていく――。そのなかで寄子が存在していればいいなと思いました」と話す。 

石橋は「脚本を読んだ後、爽やかな読後感があって、前向きな気持ちになりました」と伝えた。 


撮影中、松と石橋は隣同士のロッジに滞在していたという。ご飯を持ち寄ったりしたことも話した。石橋は「カレーをおすそわけしました」と話す。 

松山は「今回はわがままを言って、『Wi-Fiが使えるところに滞在したい』ってお願いしました。大きな一軒家でした」と話す。広い家だったので、松山は子役の2人(川口和空、藤原聖)を呼び、一緒に暮らしたことを明かし、3人でたくさんのホールケーキを作ったことを楽しそうに話した。松や石橋はうらやましそうな顔を見せた。

深田監督は「9年ぐらいかけ、時間をかけて作り上げた作品です」と明かす。深田監督のオリジナル脚本。現地で10ヶ月ほど滞在してじっくりと丁寧に書き上げた。10年間、岡山・奈義町に通い続けた深田監督。奈義町の魅力について聞かれると、「人間が魅力的。あたたかく迎えてくれました」と話した。

中盤に、劇中で彫刻家を演じる松のサポートをした吉田愛美が、木彫りの彫刻を松にプレゼントするサプライズがあった。 

最後に、松は「何かあるかもしれないし、何もないかもしれない――。でも、ナギの町の人たちの心の中では、何かが起きているかもしれない。かすかな、明日への希望を持って生きている姿を見守っていただければ……」とメッセージを送る。

深田監督は「すごく素敵な人たちに出演してもらえました。奈義町の環境音も聞きどころの1つになっています」とアピールした。

カンヌで7分間のスタンディングオベーションを受け、海外メディアからも「卓越した脚本」「深田晃司監督の到達点」と高い評価を受けており、すでに15の国での公開が決定している。
(文・撮影/福住佐知子)


◆ライターのひとりごと◆◆◆
松さんはブルーのドレス。相変わらず素敵な笑顔。胸に喪失感を抱えた寄子役を好演しています。深田監督が10年がかりで丁寧に仕上げた作品です。見ごたえあり。ぜひ劇場で!

作品情報

2026年/日本、フランス、シンガポール、フィリピン/ヨーロピアンビスタ/110分/配給:スターサンズ
© 2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.
公式サイト:https://starsands.com/nagidiary/


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